２００６年９月１３日付の朝日新聞朝刊には、
「私たちセックスレス」半数　３０代～６０代、各年代ほぼ同率
という記事が出ていました。

記事によるとセックスレスの理由（原因）は、

• 面倒くさい


• 家族構成の変化


• 忙しい


• マンネリ化した

など。
一方で、５割の人がセックスレスが夫婦関係の破綻につながると考えているとも書かれています。
その理由は

• 相手の愛情が感じられなくなる


• ほかのコミュニケーションもとりにくくなる


• 相手への愛情が薄れる

となっています。
また、よりよい性関係を築く条件と考えていることも調査しており、

• 日ごろの夫婦関係がうまくいっていること


• 疲れすぎていないこと

などと書かれています。

こういった調査が出ると、その結果を鵜呑みにしてしまいがちですが、よく考えてみる必要があります。
というのは、セックスレスの人たちが原因と考えていることが本当に原因だとすれば、問題は解決できるはずです。
解決できていないのだとすれば（セックスレスを解消したいという意思があるというのが前提ですが）、問題のとらえ方が間違っている可能性があります。
よく考えてみてください。
結婚前、

• 面倒くさい


• 家族構成


• 忙しい

などと言ってたでしょうか？
面倒と感じなかったでしょうし、家族などがどうであれ、したでしょうし、忙しい中でもデートしたでしょう。
もうひとつまことしやかに言われるのは、マンネリ化したということです。
確かにこれは一面の真理ということはあるかもしれませんが、なぜマンネリ化したのでしょう？
結婚前のような、ないしは新婚のころのような熱意があればマンネリ化しないのではないでしょうか？
つまり、やはりマンネリ化は結果であり理由ではないのです。

セックスレスが

• 相手の愛情が感じられなくなる


• ほかのコミュニケーションもとりにくくなる


• 相手への愛情が薄れる

という理由で夫婦関係の破綻につながるというのも考えものです。

相手の愛情が感じられなくなると相手への愛情が薄れるという主張は、突き詰めると、愛情とはセックスをすることだ、と言っていることにほかなりません。
確かにそういう部分がないわけではないと思いますが、それだけで夫婦関係が破綻するのだとすれば、「妻とは、セックス付きの家政婦だ」という発想とかなり近いといえます。

ほかのコミュニケーションもとりにくくなるというのは、どうでしょう。
「セックスさせてくれないから、話したくない」なんてことが起こるということでしょうか？
そうだとしたら、その時点で既に関係性とコミュニケーションに大きな問題があります。

現実問題として考えられるのは逆だろうと考えられます。
ほかのコミュニケーションがうまくいっていないから、セックスがしにくくなるのです。